ちまおblog

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現状把握:日本製鉄①

本記事では日本製鉄の現状把握を目的としてブログにします。
本記事を書いた日程としては2021/12/21となります。
私は現在もまだ日本製鉄ホルダーです。それでは早速見ていきましょう。
 
〇現在のチャートと直近株価下落理由のおさらい

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こちらが現在のチャートになります。9月時点での前回高値(約2400)から12月21日現在で1880あたりまで下落しました。
下落理由としては様々挙げられます。順を追って説明します。
日本製鉄下落理由
①CB社債の発行
日本製鉄は約3000億円ほどCB社債を発行しました。このCB社債社債を株式へ転換することのできる社債です。
つまりこれが株式へ転換されれば将来の一株当たりの利益が減ることを意味しますから、株価はこれを懸念と捉え下落したと考えられます。
発表後、2400あたりから1900あたりまで下落しました。
トヨタ中国宝武鋼鉄集団の子会社への提訴
日本製鉄は自社の電磁鋼板の特許に触れる電磁鋼板を作っている中国宝武鋼鉄集団の子会社、及びその商品を買って利用したトヨタへ提訴しました。
こちらはプラス材料にもマイナス材料にも見ることができますが、トヨタとの仲が悪くなり将来的にトヨタに鋼材を買ってもらえなくなる懸念があります
こちらのニュースで直接的な下落にはなりませんでしたが、中長期的にホールドするなら潜在的に意識しておくべき懸念点とも言えます。
トヨタはEVへの本格投資(8兆円規模)を最近表明しましたから、提訴の結果次第でこの恩恵を受けにくくなる可能性があります
③需給の悪化
信用買い残りが多く、株価も下落しているため、需給が非常に悪い展開が続きました。こういった局面では少しでも上がると損失を小さめにして、信用で投げる人が多いわけですから株価は上値の重い展開が続きました。よってなかなか上がることなくズルズルと株価が下落したと見ることができます。12月10日時点で信用売りも増えてきましたから、信用倍率は改善されたものの、依然として買い残りは多い状況です。したがってまだ上値は重い展開が続きそうです
日本株における政権リスク
ポンコツ岸田政権金融所得課税発言、自社株買いへの規制発言などが海外投資家及び国内投資家の買いを遠ざけている現状があります。
これは日本製鉄の問題ではなく、日本株全体に言えることです。こういった発言の連続もあり、株価は大きく下落したと考えられます。
⑤海外鋼材市況の下落
前回の日本製鉄分析でも挙げた通り、海外鋼材市況は中国を筆頭に下落しました。中国は減産をしているものの、大手不動産のデフォルト懸念から一時的に建設はストップし、中国国内の鋼材は余り、安く買いたたかれました。中国国内で売れないためアジア市況でも安売りを開始し、アジア市況も下落しました。また、少しではありますが米市況でも下落しています。
こういった観点から海外での利益マージンがあまり取れない可能性が高いです。日本製鉄の決算説明にもありましたが、3Q以降は国内は高値横ばい、海外市況でのマージンは少なくなると考えられます。こういった観点から株価が下落していると見えます。
 
〇これからの相場観
米がテーパリングを加速し、2022年には利上げが3回の利上げが予想されています。日本は金融緩和を維持するようですが、株は米に連動するでしょう。

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現在、画像の赤色の矢印の位置にあります。2021年の4月から11月までは米のGAFAMTやスーパーグロース株が強い相場でした。
そう考えると、これからは素材株やエネルギー株などが上がる可能性があります。金融相場から業績相場への転換点とも言えます。
業績相場はしっかり利益を上げている株が買われます。また、世界的な流れとして脱炭素化を進めようという流れがあります。
世界鉄鋼連盟の会議でも沢山鉄を作って安く売るのではなく、しっかり利益のマージンをとって脱炭素化を進めようと話し合われています。
日本製鉄銘柄研究で挙げた通り、日本製鉄は価格転嫁が日本で一番できる企業です。
このしっかりとした実力で利益をあげることで、業績相場では戦っていける銘柄であると言えます。
様々な懸念に打ち勝ち、是非とも飛躍してほしいものです。
私は極めて高い配当を享受しつつ、日本製鉄ホルダーで居続けたいと思います。
 
〇今、日本製鉄は買うべき?売るべき?
→結論、今は静観すべき時!
現在、相場はアノマリー的にもお休みモード(手仕舞い)に入っています。海外投資家は積極的に損だし等を行い、節税に励んだりしています。
そのため、積極的な買いは控えられ、売りが多い状況にあると思います。出来高も薄いです。
日本製鉄固有の強さやPERといった指標的な安さですぐに買い向かうと含み損になることでしょう。短期筋では空売りのほうが儲かるかもしれないですね。
今まで持ってたけど結局上がらないから損切りや利確をした方も多く、もしかしたら安くなってきたし、また買いたいと思っていらっしゃる方もいるかと思います。
もし、次買うなら年明け後に順張りでついていく形が良いかと思います。3Q決算、そして3月配当に向けて株価は上昇するかもしれません
ただ、ここで買い煽り散らすとフォロワーが消えるので買い煽りたいですがすこし控えめにいきます。
私個人としては2~3年持つつもりですので、資金が出来次第、他の銘柄と比較し投資妙味がありそうなら買い増しします。
今回の海運株の上昇は一時的でコロナによる一過性の出来事と捉えられるかもしれませんが、実は大事なセクターローテーションの始まりとも捉えられます。
過去、海運株の急騰した1~2年後に鉄鋼株が急騰したという事実も私個人としてはにわかに期待しています。
まあ、現在は厳しい相場ですが勉強しつつ頑張っていきたいと思います。
生き残るぞ~!
 
日本製鉄に幸あれ!