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日経平均月末アノマリー安、徹底分析

日経平均月末アノマリー安は本当か?
結論、かなりの確率で月末は安くなるので信憑性は高い!
では、なぜこう言えるのか、データで見ていこう。

f:id:timatimablog:20220129203738p:plain私は過去6年間(2016~2021)にわたる日経平均のデータを集めて、分析をした。ここで使われるデータのすべては前日比で上昇しているのか、下落しているのかを語っている

分析の結果、6年つまりは72か月のうち45か月は、日経平均株価は月末に対前日比で下落した。下落する確率で計算すると実に63%の確率で日経平均株価は月末に前日比で下落する。
こういうデータを見ると、月末アノマリー安はある程度信憑性があるのではないだろうか?
もちろん、その時の情勢や需給、マクロ様々な要因で株価は動くが、月末は少し売られやすい傾向が分かった。
この原因として、投資家の意識が関係すると考える。月末はなんか安くなりがちだし、利確しておこう。このタイミングで空売りを仕掛けよう。こういった意識が実際の行動に結びつき株価下落を引き起こしている可能性がある。
ふわふわしたものであるため、理屈を基に投資している方には理解しにくい事象だが、実際に下がりやすいというデータは今回の分析で出た事実であるため、月末アノマリー安は少し意識してトレードをした方が良いのかもしれない。
 
では具体的に月末に日経平均株価がどれくらい動く傾向が高いのか、見ていこう。
 
日経平均株価は月末、どれくらい動く傾向が高いのか?
今回の分析では、上昇や下落の他に株価の動く大きさ(ボラティリティー)も過去6年間のデータから抽出し、グラフにしてみた。

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分析の結果、実に57%が1%以下の軽微に動く程度のボラティリティーであることが分かった。しかし、この軽微に動くの部分は微下落が多くを占める。もちろん、微上昇も含まれるが、先ほど上昇と下落の確率を示したように下落確率が大きい。よってこの微下落が月末にはよく過去の日経平均株価で確認された。
 
さて、少し大きめのボラティリティーに注目してみる。2%越えの大きめの動きは上昇下落どちらも合わせても10%にしか満たない。確率論的に1年に1~2回あるかないかくらいのものだ。
続いて、上昇と下落の比較をしてみる。1%以上の上昇と2%以上の上昇を足すと25%、1%以上の下落と2%以上の下落を足すと18%だ。比較的大きめのボラティリティーにおいても、上昇より下落の回数が多く、確率も高い。
 
こういったボラティリティーに注目した分析においても、上昇より下落の確率が少し高く、日経平均株価の月末アノマリー安というのはあながち間違いではないことが分かった。
続いて、月別では上昇や下落はどういった確率で起こるのか、調査していこう。
 
○月別での上昇下落の確率はどうだろうか?
今回はさらに踏み込み、日経平均株価は月別で上昇、下落をどのような確率で動いてきたのか調べてみた。
分析班の私、頑張りました。Excelの関数使ってデータまとめるの中々難しかったです…
それではデータをどうぞ。

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このグラフでは月別で上昇確率と下落確率を表したものになる。前日比での上昇と下落についてのことをここでは指す。真ん中の黒線は平均線であり、63%が下落確率、37%が上昇確率と一番始めの分析を基に線を引いてみた。
さて、グラフから分かるように8月は最も上昇確率が高く、12月に至っては6年間全て下落と100%という驚異の下落確率を記録した。
2月は下落確率の高さが目立つが米国のアノマリー安も関係しているかもしれない。10月や11月は反対に上昇しやすく企業業績や選挙などが追い風となり株価好調になった事例だろうか?
 
全体的に見ても下落確率の方が若干高い傾向が分かる。月別での動きは月末アノマリー安をどれだけ強気に信じて良いのかを月ごとに知ることができ、一定の需要があるかと考える。少し勝負に出ていきたい時にも使える指標ではないだろうか?
なので、少しまとめるの大変だったが頑張った。もちろん、あくまで傾向であるため過信することはタブーだが地合いや傾向による恩恵は株をやる上で是非とも味方につけたいものである。
本記事を書いている時期は1/29の土曜日であり月曜日には1月最後の月末アノマリーがやってくる。この過去データによれば67%つまり6年のうち4回は下落してきた。
さて、下落確率の高い中で上昇をするのか、あるいはトレンド通り下落するのか非常に楽しみである。この分析が自分ないし他の誰かの役に立てることができれば分析して良かったことになる。
皆様の役に立つ分析を出来るように今後も精進して、自分の株の実力の向上にもつなげたい。
 
さて、最後に月末の翌日に注目して分析をしてみた。これも面白いので是非とも見てほしい。
 
○月末の翌日に、日経平均株価はどんな動きをするのか?
日経平均株価が月末に下落した場合

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日経平均株価が月末に下落した時は、その翌日つまりは月初めに上昇する確率が67%と高い
反対に続落する確率は33%と低いのである。つまりは月末を意識され下落していたものが懸念が晴れて買いやすい雰囲気が広がり翌日は上がりやすい。
チャートの形やマクロにも影響を受けると思うが、一旦反発したりここから上昇トレンド入りしたりするなどの形も過去にはあった。
そう考えると日経月末アノマリー安は絶好の買い場であるとも判断することができるのである。一つの例として頭に留めておきたいものだ。
 
日経平均株価が月末に上昇した場合

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日経平均株価が月末上昇した場合、その翌日には株価は58%の確率で上がる。実は上昇した時も同じく、翌日も上昇しやすいのだ
あくまで傾向であるため絶対安心ではないのだが確率論的には上がるに賭けたほうが勝ちやすいのである。
アノマリー安をはねのけたとも評価されている節があるかもしれない。
 
さて、日経平均株価の月末の翌日に注目をしてみたがいかがだっただろうか?日経月末アノマリー安は買いポジの投資家にとって嫌なイベントであると判断されがちだが、実は買い場なのかもしれない…
確率論的には翌日上がる確率が高く、上昇トレンドに反転する可能性も大いに秘めているからである。とはいえ、長期保有の投資家にとってこれは誤差でしかない。短期投資家にとってはもしかしたら使えるかもしれないが過信のし過ぎは良くないだろう。これらの分析が皆様の投資の判断材料の一つとして役に立ってもらえたら嬉しい。
 
それでは
とりあえず懸念だらけの難しい相場乗り切っていきましょう!