ちまおblog

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【金利上昇×インフレ】セクター別投資戦略

市場環境がどう転がっても対応できるようにするために、対応マニュアルのような形で記事としていく。
現在の市場環境は極めて難しく、警戒感を絶えず抱いて取引しなければならない。
セクター別の対応策を私の知見の及ぶ範囲で記していく。
今回は注目の4セクターに絞って書いてみた。
 
原油コモディティ&エネルギーセクター
現在、S&P500を余裕でアウトパフォームする有望セクター群だ。
今投資するなら間違いなくここであることは間違いないだろう。
WTI原油価格は1バレル91ドルという高値圏で推移しており、100ドル目指して上昇中である。
原油価格は石油会社の収益を上昇させるだけに留まらず、幅広いコモディティやエネルギー価格をも上昇させてしまう。
インフレの引き金は、原油を始めとするエネルギーの高騰だ。原油高騰の理由は以下などが挙げられる。
・コロナ後の経済再開による需要の増加
・脱炭素の流れより原油生産は控えめかつ、投資もなされていない国が存在している
・生産できる国が絶好の稼ぎ時であることなどを理由に生産出し渋りが発生中
→需給を引き締めさせ、価格を吊り上げる
ウクライナ情勢の悪化を巡り、石油輸出国2位のロシアの動きが原油価格を乱高下させる原因となりうる点
こういった理由を背景に原油価格は歴史的高値圏へと上昇の一途をたどっている可能性がある。
 
では、原油価格はどこまで上がるのか?
米国大手金融各社は100ドル近辺や100ドルを突破し110ドル近辺まで上がると予想している。
具体的には8~9月あたりにこの価格帯までつけピークとなるのではないか?と予想している。
こういった予想から原油価格高騰の原因が晴れない中でもう少し上げ余地があると判断することができよう。
しかし、株価は先手先手で動くため、半年間ぐらい先は織り込んでいる可能性もある。
そう考えると株価の上昇余地は以外と限られているかもしれない。
とはいえ、原油価格の上昇ではなく、高止まりで好業績が一定持続する説も考えられる。
他の投資先が少ない金利上昇局面においては資金がエネルギーセクターに集中しやすいため、織り込み済みで下がるのではなく、じりじり上がる展開がまだ続くとも考えることができそうだ。
 
原油価格とエネルギー、コモディティは比較的相関があるため原油価格がまだ上昇基調なのであれば、エネルギーやコモディティのセクターにも投資妙味があると思われる。
直近のホットニュースはウクライナ情勢であり、ロシアは石油や天然ガスなどのエネルギーの大国。ウクライナはトウモロコシや小麦などのコモディティ中規模輸出国であるが故に、ロシアがガチでウクライナ侵攻を始めたら一段と原油価格やコモディティ、エネルギー価格は急騰しインフレの長期化を招くことに繋がると思われる。
反対に侵攻せず平和的解決となれば、一定の織り込み分が元に戻る可能性もあるため、一旦原油価格やエネルギー価格、コモディティは調整局面に入ると想定される。今はメディアによって結構煽られている節もあるため上昇が加速しているが、平和的解決となった際の調整がどの程度のものになるか想定するのが難しいため、すぐに全力でたくさん買い向かうのはあまりオススメでないと個人的に思う。寒い冬の季節要因もあると思われるため、少し入れて短期的に売却する、調整したら買い向かう、こんな戦法が有効ではないだろうか?
 
私個人としてはウクライナ情勢を見極めてから買いたい。今は株価が下がりやすいイベントが多いため、警戒感を持ちながら見張っている感じだ。
具体的にどこの個別銘柄が良いか?株ETFはどうか?あるいはコモディティそのもののETFはどうか?色々選択肢を検討しているタイミングだ。
人それぞれの投資戦略で買ってみても面白いセクターであることは間違いないだろう。
 
○グロース株全般
結論から書くと短期のリバ取り狙い以外のなんとなく割安だから買うというのはあまり得策ではないと思われる金利上昇を一定織り込んだとはいえ、インフレが想定より長引き続けるかもしれないし、FRBのバランスシートは過去最大級。これからきつめのQTが始まるとすれば、まだ下げ余地があるかもしれない。
よって短~中期的にはなかなか買いをいれにくい局面が続きそうだ。
コロナのような突発的に金融緩和をしないといけない世界的大事件?がおこらない限り、利上げ&QTの流れは変わらない。
これから買うなら素直に恩恵のあるバリュー株に投資したほうがよさそうだ。
 
ある程度、インフレが落ち着き利上げQTの全貌が見え始めたら実力あるグロース株を買い向かうのはありかもしれない。エムスリーやテスラとかですかね。
小型グロースや借金多めのグロースはなかなか株価回復が遅い可能性があるため、次の金融相場までは気長に待ちたいところかなと考える。
 
○アフターコロナ関連
飲食やホテル、空運などのバリュー銘柄はこれからやっとこコロナ呪縛から解放され、株価が上がってくるかもしれない。
とはいえ、このセクターは赤字がかなり大きく財務がボコボコになって国からの支援でなんとか生きているところもあるため、どの銘柄でも良いと言う訳ではなさそうだ。
インフレで食材や飛行機の燃料などの価格高騰がさらに利益マージンを低下させる。さらに金利上昇で赤字借金は傷口を大きくさせる。
 
このアフコロ関連の戦略としては比較的財務が健全な銘柄かつPERが低めで収益をしっかり出せそうな銘柄。
買いタイミングはインフレが少し収まってきたタイミング、例えばCPIの低下や原油価格の調整あたりがおきたタイミングだろうか。
個人的にこのセクターはエネルギーセクターの上げ余地が鈍ってきたタイミングで強さを発揮すると考えている。すぐ買い向かうのではなくて今から銘柄探しをしてインフレの収まってきたタイミングで少しずつ仕込んでいく。こういった戦略は面白いかもしれない。
マリオネットやリッツカールトンといった富裕層むけホテルを展開するMARとか個人的に面白そうだなと見ている。区分ナスダックだけど笑
 
○金融セクター
利上げやQTの恩恵といえば金融セクターである。銀行や保険あたりがそれにあたる。
これは以前にも書いたのでサラッと説明するが、銀行は長短金利差の拡大で利鞘が稼げるようになっている。金利上昇局面ではまず短期金利が上昇し、QTによって長期金利が上昇する。よって長短金利差は拡大し利益が大きくなる。そういった思惑で今買われているのである。
 
 
さて、4つのセクターをみてきたが、流れでは
エネルギーセクター&金融セクター→アフターコロナ銘柄→グロース株全般
このような順番で株が買われ、順番が早ければ早いほど先にピークを迎えるだろう。
外的要因と照らし合わせつつ、機動的に購入していきたい。
個別が難しいのであればETFを活用しても面白いかもしれない。
調整期間を上手く波乗りしていけるよう、追っていこうと考えている。