米利上げの過去と銀行株との相関関係
FFレートが上がったからといって、すぐに十年債利回りが上がるわけではないが、やはり高い相関関係はあるようだ。政策金利と10年債利回りは似ているが異なるものなので注意して見ていきたい。
○過去の金利上昇局面(1980~2021)と今後の株価予想
超長期的に見ると10年債は下落傾向にあるのは間違いない。注目したいのは数年単位での10年債利回りの変化だ。
1980年から1994年の間は数年単位で変化を見ると、とにかく短期で急激な上昇かつ、変化幅が大きいことが見て分かる。
この10年債の急激な上昇×変化幅が大きいという二つの特徴が重なるとS&P500は下落することがある(株価動向を参照)
ただ、1996年から2021年を見てほしい。数年単位での10年債利回りの変化は非常にゆっくりとした上昇である。変化幅も小さいことが多い。
さらに、この期間のS&P500は横ばいor上昇したのだ。
つまり、1996年から2021年のような緩やかな10年債利回りの上昇であれば、2022年から始まる利上げ局面においてもS&P500は横ばいor上昇局面であると言える。
直近では金融緩和し過ぎでインフレ加速が起こっている。なので利上げが予想されている。
テーパリング完了はで2022年3月に終了する。この期間から利上げが始まる可能性が高いと市場関係者は予想している。
2022年3月から2024年3月まで緩やかに10年債利回りが上昇すると過程するとS&P500、つまり米国株は2021年ほど伸びることは期待できないが、急激に下落することは考えにくいだろう。
〇利上げと銀行株との相関関係
利上げがされるということは、銀行株にとって追い風ではないか?そう考える人が多いのではないだろうか?
いままで安い金利で金を貸していた銀行。これからは利ザヤが稼げる局面がきて銀行株の時代がくる!と考える人も多いだろう。私もその一人だ、だから今書いている。
過去の金利上昇局面と銀行株の株価の変化を合わせて考えてみる。
ただ、めちゃくちゃ上がるかというと地味な値上がりである。S&P500をアウトパフォームしているしている銘柄もしていない銘柄もあるが、私達が期待するほど銀行株は上がらないということだ。
しかし、既に織り込まれて上昇している節が銀行株にはある。よって現在、調整しているところが多い。
かなりの高値圏にあることを意識して、もし買うのならしっかりと調整したところを買うべきだろう。
直近の株高で業績が良いという節も忘れてはならない。
ちゃんと調整したのを確認して、利上げでどれほどの収益を見込めるか試算し、手順を踏んでから買い向かうのが賢明だろう。
銀行株の鉄則です。ちゃんと調整してから買いましょう。絶対だぞ…イナゴするなよ…いままでのミスを繰り返えさないように!
私個人としては今は調整局面にあるので下がりきるのを待っているところ。また、売却時も遅れると長期の低迷も余裕で考えられるので、買うと決めたらちゃんと最後まで見届けるようにしていきたい。銀行株の動向は金利上昇局面において注目すべきタイミングであるので、こまめに確認したい。利上げ開始は2022年3月だ!(市場予想では)